sumikko.tokyo

presents "Linuxという選択肢"

なぜLinuxか

Linux、特に Debian GNU/Linux は"free" なのです。 無料の意味だけではなく、 本当の自由の権利 の意味だからです。

これは素晴らしく、そして大切なことだと思っています。 お時間ある時に以下のサイトをご覧になってみて下さい。

Rev 2020-01-08

書き足しなど。

Linux への態度

Debian に限った話ではなく、 Linux をはじめとした様々なフリーソフトウェアの 利用では 原則として責任は使用者にあります。

  • フリーソフトウェアは有志の方々のボランティアに基づいています。
    • 彼らを尊重し、自ら解決する意識をもつべきです。
  • コミュニティや他人のサポートは優先順位を下げましょう。
    • まずは用意されている文書を読みましょう。
  • サポートが必要ならお金を払うべき です。
    • RedHatSUSE などは主に法人向けのサポートを提供しています。

Linux の種類「ディストリビューション」

Linux には多種多用なバリエーションがあります。

色々な考えに基づいたものがあり、使い方も異なります。

そういうバリエーションを「ディストリビューション」や、 略して「ディストロ "distro"」と呼びます。

極端な2つの例

  • Ubuntu は比較的簡単に使い始められます。
  • Gentoo は極めて特殊で、高度な知識と技量(と電気代と時間)を必要とします。

営利目的で利用する場合(特に販売する場合)には注意も必要です。

全ての Linux が自由に使いたい放題というわけではありません。

Attention!

どの Linux ディストリビューションを選ぶのかは、とても重要です。

目的にあったものを見つけてください。

Linux で得るもの

Linux は最初のハードルは高いのですが、得るものは大きいです。

  • コンピューターやソフトウェアの仕組みや歴史を知る素晴らしい機会になります。
  • やりたいことが定型化すれば自動化がしやすく、その過程で経験が積めます。

前者は UNIX の経緯を知ることで、 後者はシェルを始めとする様々なツール、データや設定の表現方法、 そしてプログラミング言語などに自然と触れることになるからです。

私たちは高度に情報化された社会で生きています。

使うか否かは別として、 一度は Linux を調べてみる価値はあると sumikko.tokyo は考えます。

Attention!

もし Linux を試してみる場合は、 なんらかのガイドブックを購入されることをおすすめします。

地図無しで未知の土地へと踏み込むのは、少なくとも効率が悪いです。

Microsoft Windows とLinux

Windows から Linux に移行しましょうなんてことは言いません。

Windows には利便性が多くあります。

  • Windows の適する例
    • ノートパソコンを持っていって出先のプロジェクターでプレゼンする。
    • 仕事で日々見栄えのする表計算やプレゼン資料を作る。
    • 複合機を使って書類をスキャンしたり、両面印刷で何部も刷って資料を用意する。
    • 新しいハードウェアを特別な作業なしで活用する。
    • 他の Windows 使用者と不自由なくやり取りできる。
    • 既存の Windows にも不都合なく、基幹システムを構築・維持できる。
  • Linux の適する例
    • マウスやタッチ操作ではなく、多数のコマンドを活用して情報処理する。
    • 定型化できる作業を自分で自動化して、どんどん楽にする。
    • 多様なプログラミング環境を構築して活用する。
    • 様々なサーバーインフラを活用して便利な環境を構築する。 [1]
    • ライセンスを気にせず多数のコンピューターで使う。 [2]
[1]Debian のようなフリーな Linux の場合です。 Linux とはいっても商業用途に用いる場合はライセンス料が必要な ものもあります。
[2]Linux でも Windows や macOS などまで含めた基幹システムの構築は 技術的には可能です。ただ Azure などと比較して、総合的なコストには要注意です。

いわゆるビジネスとしての実務の数々、 そういうことを Linux でやろうとするとかなり厳しいです。

Linux への移行で問題になった例

ドイツのミュンヘン市では Windows から Linux に移行しましたが、 少なくない困難に直面し、Windows への回帰が検討されました。

特にオフィス作業全般は Linux はやや苦手です。

  • プリンターや複合機がそもそも利用できるか否か。
    • ドライバーが提供されていてもインストールが面倒だったりします。
  • Office 関連文書フォーマットと見栄えの再現性も苦手です。
    • 他方で科学論文などを LaTeX などで記載する場合はむしろ整っています。

"free" は「無料」か「自由」か

「Linux は無料だからいい」という意見には sumikko.tokyo は反対します。

ソフトウェアは機械=作るのにはコストがかかる

歴史的経緯やフリーソフトウェア開発者の信念などから、 ソフトウェア開発に対する「お金のありよう」は 残念ながら適切ではないと考えられます。

ソフトウェアという名前から印象が異なるでしょうが、 根本的にはソフトウェアは「機械」です。

  • 入力があって何らかの改変工程を経て出力が得られる機械です。
  • 機械を企画する、設計する、試作品を作る、検査するにはお金を要します。

自動車や飛行機や都市が無料で作られるなどとは誰も想像しないでしょう。

ソフトウェアはれっきとした構造のある機械です。

ただその構造は文字で表現され、実態は電子回路の振る舞いを規定するものです。

"free" の 2 つの意味

そんなソフトウェアの一部が "free" で提供されているのですが、 フリーソフトウェアといっても意味合いが 2 つに大きく区分できます。

  1. "ビール一杯無料" キャンペーンのような意味の "free"
    • 実際には一時的に一部の機能を利用できる権利が一定条件下で貸与されるなど。
  2. ”言論の自由” の意味で権利としての "free"
    • すべての利用者に一定のライセンス条件のもとで、 利用、改変、再配布などを自由に行なってよいとするものなど。

営利企業などは自社のサービスやソフトウェアの「フリーエディション」やら 「無償版」などを前者のように提供し、 最終的には売上に繋げるように営業していることがあります。

一方で FSF や Debian コミュニティなどが提唱する「フリーソフトウェア」は 後者の「言論の自由」のソフトウェア版です。 利用するだけでなく、必要に応じて改変することも、 改変の有無を問わず第三者に再配布する権利としての自由を目指すものが多いです。

いずれが優れているとか、どちらが悪いとかいうものではないと考えます。 ただ、Linux はむしろお金を払ってでも使う価値のある 素晴らしい社会資産であることには間違いはありません。

"free" の意図

自由や無料版を提供する目的や意図は多様です。

営業活動、信念に基づくもの、科学研究の自由などが挙がりますが、 真逆に「将来悪意のある行動をするための仕込み」として 一見害のないのように見えるものを配布する可能性すら挙がります。

番外「無料アプリやサービス」

なぜ無料でアプリを作成・配布したりサービスを提供したりするのでしょう?

インストールや利用の前に一度考えてみてください。

悪い事例としては「個人情報収集が目的だが秘匿されている」もの、 「無償版を一定期間使うと自動的に課金される」もの、 「無償版では使い出すと限界がすぐに感じられ、課金せざるを得ない」もの、 枚挙に暇がありません。

オフィスシステムの今後

Microsoft Office はやはり使いやすいです。 日本語フォントも充実しています。

LibreOffice など、Linux でも利用できるオフィススイート等はあります。 ただし Linux のパソコンでそれらを利用して印刷までする想定では、 残念ながら不利です。 積極的に選択するものではないと思います。

今やオフィススイートではなく、オフィスクラウドという選択肢もあります。

オフィススイート

いわゆる従来型の、各コンピューターにインストールして使うソフトです。

オフィスクラウドになった Office 365 で、利便性は更に加速しています。

個人の Microsoft アカウントだけでなく、 学校や職場でのアカウントで無意識に使っている方も多いでしょう。

Microsoft 以外では Google G Suite も挙がります。

  • 大雑把には、業務用の Google アカウントと考えてください。
  • 実態はクラウド上の、本格的な業務システムです。大企業も用いています。
  • Chrome OS 経由で管理可能なシステムとして教育現場でも利用されています。
  • ゼロから利用する場合の初期設定や管理には、専門知識を要します。

これらの利便性は圧倒的です。

「クラウド」と「オフィスクラウド」

クラウドはインターネット経由で使える、 仮想化されたコンピューターとネットワークシステム一式を指します。

代表例はAmazon AWS、Microsoft Azure、Google GCPです。

オフィスクラウドとは厳密には異なるより広範なものです。

Linux を使ってオフィス作業を検討するなら、 オフィスクラウドサービス使うことが無難でしょう。

その場合、端的にはウェブブラウザーが動けばいいだけです。

ただやや高性能なパソコンでないと、処理は重めですし、 印刷までどう実現するかは一大問題になります。

トータルコスト

フリーソフトウェアを使う理由が「無料だから」というのなら、要注意です。

「時間」や「人材教育」などを含めた お金以外のトータルコストが高くつくリスクを検討すべきです。

オフィスクラウドの欠点

オフィスクラウドの最大の欠点は、 それがネットワークのどこかにある計算機資源で構成されている点です。

  • その計算機資源まで多様な経路があり、 サービスが期待しているとおりに動作する条件はかなりのものです。
  • 実際にオフィスクラウドサービスが一時停止した事例は多数あります。

別の観点からは「 機密性 」が問題になります。

  • 企業情報にせよ個人文書にせよ、それは手元にとどまらず インターネット上のどこかにあり、利用に際してそのデータは インターネットを行き来します。
    • つまりオフィスクラウドは、 操作やコンテンツ内容がネットワーク上を行き交います。
    • そのリスクを考えた上で使うべきサービスです。
  • どの程度クラウド上を行き交うデータが機密性を持つかは、 各社のサービスと利用条項と利用環境次第です。
    • 例え提供事業者が「すべて暗号化して保存」していても、 「通信経路に暗号化されていない情報がある」なら 思ったほどの機密性は得られません。
  • サービス利用規約や料金は適時変更されます。
    • 一般人にはその法的意義を的確に理解して利用することは困難です。
    • そもそも「利用規約を全部読んで法的に正しく解釈」できますか?

そんなわけで 従来型の「非クラウド」なオフィススイート存在意義 は残るでしょう。

LibreOffice のようなフリーなオフィススイートの存在意義も然りです。

他者とのやりとりなどである程度のデメリットがあるとはいっても、 文字通りに様々な制約から「自由」なオフィス環境とも言えます。

Linux でのオフィス作業を想定する場合

印刷を想定せず、内部資料作成やマクロを使わない表計算をするだけなら、 LibreOffice でも不足はないと思います。

ただ Linux を「安易に」オフィス用途には使うべきではないと思ってます。 あえて Linux でオフィス作業をするという何らかの具体的な理由がある場合 に限るべきでしょう (クラウドサービスからの独立性、機密性など)。

「可能であること」と「実用的であること」の間には、大きな隔たりがあります。

プリンターの利用可否

特にプリンターの利用に関しては注意が必要です。

サポートされているかどうかは、 OpenPrinting で調べられます。

最近では Linux でもドライバーレスでの印刷サポートなど改善してはいます。

ただ例えば両面印刷やページの集約、拡大とそれらのプレビュー確認など、 多くの Windows 上のプリンターでかんたんにできることが 可能かどうか、実用に耐えるかは別問題です。

スタンドアローンなプリンター

ちなみにプリンターに関しては別の選択肢もあります。

コンビニなどのサービスのように、USB や SD カードにある文書や写真を 「プリンターだけで印刷」できるものもあるわけです。

それなら Windows だろうが Linux だろうが、関係ないです。

  1. 印刷頻度が少ない。
  2. ネットワークプリンターを利用したくない。
  3. ドライバー対応などが単にめんどくさい。

などという状況なら、選択肢としてありでしょう。 印刷対象を PDF ファイルにしてしまえばいいだけです。

ただし PDF ファイル印刷をサポートしているか は機種によります。

市販の家庭向け商品での「ダイレクトプリント」機能などは 多くの場合で画像ファイルの印刷にとどまる傾向があります。

Published: (Modified: )