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presents "Linuxという選択肢"

Linuxの注意点

この章では Linux を仮に使う場合に、 まず注意して頂いた方がよいことをまとめています。

Rev 2020-01-08

書き足しなど。

古いパソコンと Linux

古いパソコンを Linux で活用しよう、という意見には半分は賛成です。

古いパソコンの活用例

古くて そのパソコンの Windows のサポートが切れていたら、 そのパソコンに Linux を入れて使うほうが安全かも知れません。

無料だからと Linux を古い Windows パソコンの代用にする思想には、 賛同しかねます。

Attention!

Linux は古い Windows の代用品ではありません。

Linux は古いパソコンでも快適に動く、という意見には筆者は反対です。

  • 構成や用途の程度によります。
  • Linux でもデスクトップでブラウザとオフィススイートを動かせば メモリは 2 GBはないと快適ではないです。
  • 軽量な環境を意識して構築すれば、 非力なコンピューターでもそれなりに使えるのは事実です。

Linux を試す方法

Linux を比較的安価に試す方法を参考に挙げます。

方法 コメント
仮想マシン 初心者向けではありません。
VPSサービス 初心者は絶対使うべきではありません。
Raspberry Pi 比較的安価で安全ですが、やや特殊です。
Live 環境 初心者にはおすすめはしません。
Linux 的なもの 番外として。WSL や Cygwin というもの。
余ってるパソコン Windowsのサポートが切れてるもの。

仮想マシン

仮想マシンとは、既に動いているパソコンを利用して、 あたかも別のパソコンがあるようにみせかけるシステムです。

仮想化

大雑把に言えば、コンピューター業界での仮想化とは次の3つです。

「無いものをあるようにみせかける技術」

「あるものを無いようにみせかける技術」

「実際の名前や数をごまかす技術」

仮想マシンは元になるパソコン(ホスト)とは論理的に隔離されたもので、 Windows や Linux などの OS から見るとほぼパソコンとして振る舞う、 ホスト上の一連の設定やプログラム郡です。

  • 仮想マシンの実態はホスト上ではプログラムに過ぎません。
  • 仮想マシンのディスクはホスト上ではファイルに過ぎません。

Windows 自身にも仮想化機能として Hyper-V がついていますが、 Windows 10 Home では使えませんし、やや専門的なものです。

仮想化の手法や構成などによって複数の仮想マシン形式があります。 名前も多様です。

Caution!

仮想マシンの設定項目の中に性能や利便のため、 ストレージやネットワーク仮想化を意図的に破綻させるものもあります。

初心者には仮想マシンはおすすめしません。

VPS

VPSではインターネットを経由して、 どこかにあるコンピューターに仮想的に作られた環境が利用できます。 ブラウザがあたかも仮想パソコンの画面の様になるものや、 特別な接続ソフトウェアを使って利用するものなど多彩です。

VPS とクラウド

大雑把に VPS とクラウドの違いを言えば、 VPS が 1 台のコンピューターの仮想化であることに対して、 クラウドは複数の機材を含めたコンピューターシステム全体を 仮想化している点が挙がります。

仮想マシンを使うにしても VPS を使うにしても、 ある程度の専門知識が必要です。

VPS は最小構成では大した額ではありませんが有料です。

!DANGER!

VPS はインターネット上に公開される形になるので、 初心者が安易に利用して放置すると、ほぼ悪用されます。

初心者には絶対に VPS はおすすめしません。

Raspberry Pi

Raspberry Pi は6,000 円程度で買える、 手のひらサイズの ARM コンピューターボードです。

シングルボードコンピュータなどとも呼ばれるもので、 乱暴な言い方をすれば「スマホからディスプレイとバッテリーを外して 開発用の利便を優先したもの」 に近いものです。

説明書に従って準備してディスプレイとキーボードとマウスを繋げば、 ウェブブラウザなども使える独立した「組み込み用途 Linux の開発環境」が揃います。

Raspberry Pi

Raspberry Piは「仮想マシンと VPS と比較すれば」 物理的に独立した機械である点では初心者にとっても安全です。

ただ、実験や試作用の Linux である点には注意してください。

そういう利便のため、Linux としてのセキュリティは問題だらけです。

Attention!

Raspberry Pi はコンピューターの基盤がむき出しです。

注意して扱わないとケガをしたり、 静電気でパチってなったら壊れることもあります。

今や Raspberry Pi でコンピューターの学習をしている学校もあります。

ただ セキュリティ面では特に注意してください

開発業務の利便や実験などを繰り返し行ったりするため、 わざとゆるいセキュリティ設定になっています。

Live 環境

Live CD や Live Image という、 インストール一歩手前で Linux を試せる環境もあります。

端的には「システムに改変を加えないで動かせる状態の OS」ですが、 ボタンひとつ押すとインストール開始する場合もあります。

Warning

Live 環境は注意しないとインストールしてしまうことがあります。

初心者にはあまりおすすめしません。

もし使ってみる場合は「意図せずインストール」してしまわないように、 表示されるメッセージはきちんと読みましょう。

Linux 的なもの:WSL、Cygwin、MinGW

Microsoft は「Windows Subsystem for Linux」 という Windows の機能を提供しています。

他にも Cygwin や MinGW という Windows 上で「Linux のようなもの」を提供するシステムも存在します。

これらは開発用途などの特殊な機能と考えるべきです。

Attention!

Linux を知らない状態で利用すると、 ファイルシステムの基本概念の違いで混乱を招きかねません。

特に WSL は「極めて特殊な方法」で Windows 自体とつながっています。

これらは「Linuxのようなもの」として使ってみるのはよいかも知れません。

Windows Subsystems for Linux の今後

Microsoft は今後 WSL2 として、Linux カーネル自体をも Windows に 組み込む計画をしています。

また Windows Sandbox という一時的な Windows 仮想環境の機能も追加されました。

将来的には Windows 上だけでも、Linux をほぼ完全に近い形で 利用できるようになるかもしれません。

Note

Windows 上で Linux 的なものがあるなら、その逆もあります。

Wine はその典型例です。

他にも特殊なものとして Windows 的な OS として、ReactOS もあります。

Linuxを試す方法の結論

オチ

余っているパソコン。 壊れても全然平気なもの。

特に Windows のサポートも切れているもの。

これが Linux を試すにはおすすめです。

Note

実際に試す場合は、最初に使ってみる Linux を決めたら、 インストーラーの ISO イメージをダウンロードして DVD なり USB メモリに 書き込めばよいですが、

そういう具体的なことはググりましょう。

この時点でわからないことだらけなら、 Amazon.co.jp か 本屋さんに Go です。

Web で調べてもいいとは思いますが、 書籍として販売されている本は複数の方々で検証されています。

情報源は、そういう点にも注意したほうがよいです。

Warning

ただし、情報系の本は「必ず出版年」を確認しましょう。

5年以上前のものは、大半の内容が時代遅れになっていたりします。

他方で古くからある本でも、改訂を重ねているなら良著だと思います。

Linux のセキュリティとウイルス

「Linux はウイルスに強い」という意見がありますが、sumikko.tokyo は反対します。

理由はこんな感じです。

  • 利用者が圧倒的に多いため、ウイルス作者は Windows を狙う傾向があります。
  • Linux には標準では Windows Defender 並のセキュリティ設定がされていないことがあります。
  • Linux にも rootkit など凶悪な脅威があり、最悪感染しても気がつけません。
  • 「標的型攻撃」の対象になれば、どんなシステムも脅威に晒されます。

Linux では意識的なセキュリティ対策が必須です

Linux でのセキュリティ機能はファイアーウォールにしてもカーネルの対応にしても、 高度な知識と設定技術を要します。

Windows よりもセキュリティに注意を要すると思ったほうが無難です。

  1. 無意識に使っている世界中のサーバーで Linux が動いています。
  2. 広く普及している Android の基盤も Linux です。

この 2 点だけでも高度な技術者を抱えた組織などが Linux 自体を攻撃対象とすることは理にかないます。

  • セキュリティの設定と更新は Windows であれ Linux あれ必須です。
  • どのようなシステムも適切に運用しなければ脆弱です。
  • 適切に設定され運用されているなら Windows も Linux も強固です。

犯罪対策としてのセキュリティ

要するに「数撃ちゃ当たる」的な攻撃と「狙い撃ち」への対策や被害への対応です。

これはITに限りません。詐欺や計画的な強盗など、犯罪全般で言えます。

Warning

もしも Linux を初めて試す場合は、 最初のうちは使うユーザー名やらパスワードには 絶対に他で使っているものを使わない でください。

個人情報や他のアカウントの利用も、いろいろわかるまでは控えましょう。

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